大小 刀 無銘 末左・大左一門 脇指 無銘 大和志津 / Daisho Katana Mumei Suesa・Osa school Wakizashi Mumei Yamatoshizu

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daisho 1
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大小 刀 無銘 末左・大左一門
時代 : 南北朝期
国 : 筑前国
証書 : 財団法人日本美術刀剣保存協会
特別保存刀剣 鑑定書
外装 : 拵付白鞘入
刃長 : 2尺5寸5分強
反り : 7分0厘
目釘穴 : 3個
元幅・元重 : 30.8mm・6.2mm
先幅・先重 : 20.4mm・4.8mm

大小 脇差 無銘 大和志津
時代 : 南北朝期
国 : 大和国
証書 : 財団法人日本美術刀剣保存協会
特別保存刀剣 鑑定書
外装 : 拵付白鞘入
刃長 : 1尺4寸6分弱
反り : 2分0厘
目釘穴 : 1個
元幅・元重 : 29.0mm・4.8mm
先幅・先重 : 24.6mm・4.2mm


Daisho Katana Mumei Suesa・Osa School
Period : Nankokucho
Country : Chikuzen
Paper : NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
Fittings : Koshirae + Shirasaya
Length : 77.4cm
Curve : 2.1cm
Hole : 3
Bottom Width,Thickness : 30.8mm・6.2mm
Top Width,Thickness :20.4mm・4.8mm

Daisho Wakizashi Mumei Yamatoshizu
Period : Nankokucho
Country : Yamato
Paper : NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
Fittings : Koshirae + Shirasaya
Length : 44.2cm
Curve : 0.6cm
Hole : 1
Bottom Width,Thickness : 29.0mm・4.8mm
Top Width,Thickness :24.6mm・4.2mm


南北朝時代初期、筑前国には左文字(大左)が出現し、それまでの古典的な九州物には見られない相州伝を導入し、乱れ主調で地刃共に明るく冴えて垢抜けした作風を樹立しました。彼ら門下の刀工には安吉・弘行・国弘・吉貞・行弘・貞吉などがおり、左文字門下の作を総称して末左と呼んでいます。その作域は師と同様に、のたれに互の目の交じった焼刃を主調とし、沸づき、帽子は突き上げて先の尖ったものが多いとされています。また、最近の日刀保の鑑定では「末左」ではなく「末左・大左一門」と表記されるようになりました。これは末備前や末関などの室町期とは時代が異なり、南北朝期を示すものとして表記の変更が行われたとのことです。

大和志津は兼氏が美濃国多芸郡志津村に移住する以前の大和国在住時代の作を示すのが元来の意とされていますが、彼が美濃に移住した後も大和に兼氏と銘の名跡を襲った物が存在しており、広義にはこれを含めて大和志津と呼称されています。

本作の大小は共に無銘ながら、刀は末左・大左一門、脇指は大和志津に極められたものであり、共に時代は南北朝となります。
刀は鎬造り、庵棟、表裏棒樋掻き通し、中切先のび、地鉄は板目詰んで、地沸つき、細かな地景交じり沸写り立ち、刃文は沸勝に互の目を主体として小互の目、小のたれ交じり、互の目の頭ところどころ地に働き、差裏中程強く掃きかけ、二重刃風となり帽子は総体的に弱く掃きかけ、わずかにのたれ込んで、先尖りごころに返る。
脇差は鎬造り、庵棟、表裏棒樋掻き通し、大切先、地鉄は小板目詰んで、肌たちごころに地沸つき、刃文は焼き低く、小沸出来ののたれを主調としており、互の目、小互の目交じり、小足入り、中程から物打ちにかけて湯走り入り、帽子は飛び焼き入り、強く掃きかけ、小さく乱れ込んで、先突き上げて返る。
こちらの大小には武骨で生い大小拵が附帯しており、古刀の大小をご希望の方にぜひお勧めしたい一腰です。